firediary

地方都市に住むアラフィフバツイチリーマンのライフログ

「最後の医者は桜を見上げて君を想う」二宮敦人

 

最後の医者は桜を見上げて君を想う (TO文庫)

最後の医者は桜を見上げて君を想う (TO文庫)

 

続編が出たのでそれを読む前に再読。手術をしてなんとしても患者を生かすぞというエリート医師と、患者の人生に寄り添って患者の望みなら延命治療を拒否する医師の物語。白い巨塔とよく似た雰囲気。白血病で多臓器不全で悲惨な治療を受ける患者、若くして筋萎縮性側索硬化症になった患者、ガンになった二人の医師と同期の医師の患者の三話。医療をふつーに文章にするとこうなるのだと思う。戦争映画のプライベート・ライアンのような悲惨さ。初読との時と同じく三話とも読みながら泣いてしまった。